白老町で町内初の認可外保育施設「5kan.(ごかん)」がオープンし、1日1組限定で一時保育を行っている。定期的に四季を感じるイベントなども開催する考え。保育士と幼稚園教諭の資格を持つ山﨑翔子さん(30)が今年1月に自宅を開放して設立した。
山﨑さんは、保育の「先生」として振る舞うのではなく、子どもと保護者と遊びをつなぐ「あそびコネクター」として、子どもの遊びを見守りながら、保護者の子育ての悩みなどを語り合える場所と時間を提供する。「子どもが安心して感じたままに過ごすことができ、保護者にとっては預けるハードルを下げる」ことを目指し、預ける理由を問わず子育てに向き合う親を応援していきたいという。
山﨑さん自身2児の母で、保育などの現場経験を通じて「お母さんがこれからの生活力を高めるために、心を元気にする一人の時間を持てるよう応援したい」と思ったことや「子どもの興味に寄り添い、伸び伸びと感動を育める環境をつくりたい」と感じたことが設立のきっかけという。
約45平方メートルの広間は木のぬくもりが感じられ、温泉床暖房のためストーブがない空間は広々とした印象と安心感を与える。木の遊具や書庫も備え、窓辺から木立が風に揺れる光景が見える。
登録制の一時保育は毎週火、水曜日の午前9時~午後3時半のうち2時間以上で好きな時間を指定する。対象年齢は0~12歳。保育料は1時間1000円で延長30分ごとに500円増し。定員は一度に3人きょうだいまで。靴や帽子、着替え、おむつなどは各自で持参する。登録前の見学と申し込みが必要。
自宅開放は毎月1回2時間。料金は12歳以下1500円、大人は無料。定員は各回3家庭まで。山﨑さんは白老について「四季を感じられるまち。施設周辺で散歩しながら道端に咲く花や吹く風を楽しむようなイベントも開催したい」と意気込む。限定のオンライン講座も開き、対面と通信の両面から「その人に合った暮らし方や遊びを伝えていきたい」とも語る。
開催日や開催時間はSNS(インターネット交流サイト)のインスタグラムやLINE(ライン)で確認する。見学の予約や登録などはQRコードを読み込み、問い合わせ内容をメッセージする。