恐竜まつりの開催に合わせて特設ステージでは、むかわ竜の発掘調査に携わるなど恐竜研究の第一人者として知られる北海道大学総合博物館副館長の小林快次教授の特別講演も行われた。
小林教授は、縫いぐるみやレプリカの化石を使って、むかわ竜や人気の高い「ティラノサウルス」、モンゴルで発掘されたアジア最大の肉食恐竜「タルボサウルス」や「デイノケイルス」などを紹介。恐竜が巨大化した理由として「骨が軽く、体内が空洞化している空間を支配した動物だった」と解説しながら、「今いる動物を観察していくことで恐竜についても分かってくる」と話した。
また、この春から穂別博物館の特別顧問にも就任しており、穂別地区で見つかっているクビナガリュウ「ホベツアラキリュウ」なども取り上げた。「穂別は海の地層から化石が多く見つかっているが、恐竜化石も発掘された。他の地域ではない海と陸の両方が分かるのがむかわ町、穂別のすごいところ」とまちをアピール。子どもたちから熱心な質問も寄せられ、小林教授は「恐竜が好きという気持ちが研究者としての第一歩。その気持ちを大事にして」とエールを送った。
札幌市内から家族で訪れた小学6年生の上川佑紀君(12)は「日本にも恐竜がたくさんいることが分かった。小林先生を生で見ることができたし、握手もできてよかった」と満足そうだった。