厚真町上野にあるとまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)の選果場で、「あつまいちご」の出荷が本格化している。この時期の品種は甘みのある「けんたろう」が中心だが、粒が大きい「ゆきララ」も加え、厚真町産イチゴのブランド化を目指している。今月下旬にも出荷のピークを迎え、6月下旬まで続く見込み。
同農協によると、町内のイチゴは8戸の農家が約1・5ヘクタール(ハウス40棟)に作付けしており、今年度の出荷は4月20日にスタート。時間と手間をかけて作り上げた大きく甘い香りのイチゴが連日選果場に運ばれ、それぞれ4パック入りのケースを5ケース束ねて道内各市場に送っている。
同農協いちご生産部会の佐伯修一副部会長は「3月の気温が暖かく、生育は順調だった」と振り返る。夏から秋にかけては「すずあかね」も生産し、年間計画では昨年度実績を上回る収量約27・6トン、生産高約4400万円を目指している。担当者は「『あつまいちご』のブランド名が各地に広がっていけば」と期待を寄せる。