苫小牧市立病院はコロナ5類移行に伴い、コロナ感染症病床13床を維持したまま、休止していた1病棟(48床)を再開した。コロナ下で緊急性のない検査や手術など一部を制限した時期もあったが、通常医療を全面的に提供しつつ、今後の感染拡大にも備える。
同院は、道の医療提供体制フェーズ(局面)に基づき、コロナ感染症病床を最大24床確保してきた。2月20日に道がフェーズ「2」を「1」に引き下げたのに伴い、同院も感染症病床13床に縮小したが、2病棟(94床)休止を続けてマンパワーを集中させてきた。
8日から休止病棟のうち1病棟を再開し、ウイルスがある「レッドゾーン」を病棟全体から、個室などに収める形で運用。コロナ患者を各病棟で診る形だが、病床13床を維持し、うち1床を集中治療室(ICU)で確保するなど、コロナ下と同様の体制を整える。
休止を1病棟にとどめることで、通常医療は「コロナ前」の体制と同等だが、今後の感染拡大にも備えた形。同院は「コロナがなくなったわけではなく、当院はハイリスクのある方を受け入れる。感染対策に引き続き力を入れる」と強調する。