厚真町は、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震、津波への備えとまちづくりを兼ねて現在進める「津波防災地域づくり推進計画」の策定に当たり、専門家や町内の自治会、企業などから成る「厚真町津波防災地域づくり推進協議会」を設置する。町が国による日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震津波避難対策特別強化地域に指定されたことを受けた対策の一環で、今月下旬にも始動する。
同計画は、東日本大震災を教訓として巨大津波に備え、ハード・ソフトの施策を地域の実情に応じて推進するために作成するもの。同協議会は専門家をはじめ、浸水区域に該当する自治会の会長、沿岸部の関係企業代表、国や道の関係機関担当者らで構成し、26日に町内で第1回協議会の開催を予定している。地域に応じた避難場所、避難経路に関する課題などを洗い出していく。
国土交通省によると、同計画を作成する自治体は4月17日時点で全国で20市町とまだ少なく、道内では根室市のみ。町は複数回の協議会を招集して計画素案をまとめ、町民へのパブリックコメント(意見公募)などを経て来年3月末までに成案化する考え。
町総務課の防災担当者は「災害に強いまちづくりがどうあるべきかを盛り込むとともに、町民意識の醸成も図っていきたい」と話している。