【アクラ時事】岸田文雄首相は1日午後(日本時間2日午前)、韓国を7、8両日に訪問する方向で調整中だと明らかにした。訪韓は2021年10月の就任後初めて。尹錫悦大統領との会談に関して、「日韓関係の加速や激変する国際情勢について腹を割った意見交換を行う良い機会になると期待している」と語った。ガーナ・アクラで記者団の質問に答えた。
日韓首脳は3月に東京で会談した際、相互に往来する「シャトル外交」の再開で一致。首相は19日開幕の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に尹氏を招待していることも踏まえ、「シャトル外交に弾みを付けたい」と述べた。
首相の訪韓では、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発や中国の軍事的威圧、ロシアのウクライナ侵攻など安全保障が議題となる見通し。首相は尹氏と緊密に連携して対応する方針を確認したい考えだ。
3月の会談で、尹氏は懸案だった元徴用工問題について韓国側の解決策を説明。首相が評価し、両首脳は関係正常化を申し合わせた。シャトル外交は11年12月を最後に途絶えていた。