【ニューヨーク時事】米東部ニューヨーク州で起訴されたトランプ前大統領(76)は4日午後(日本時間5日未明)、マンハッタンの刑事裁判所に出廷し、罪状認否に臨んだ。検察が罪状を告げ、ビジネス記録の改ざんを禁じるニューヨーク州法に違反した34件の重罪で起訴されたと判明した。トランプ氏は全てで無罪を主張した。
起訴は2016年の大統領選直前に、ポルノ女優ストーミー・ダニエルズさんに支払った13万ドル(約1700万円)の不倫口止め料に関連。支払いを実行した元顧問弁護士マイケル・コーエン氏に対し17年2~12月、費用を弁済する際「弁護士費用」と偽って小切手を作成したり、帳簿に記載したりしたとされる。
記録改ざん単体では禁錮1年未満の軽犯罪にとどまるが、改ざんが「別の犯罪」を隠匿する意図を持って行われた場合、禁錮4年の重罪へと格上げされる。トランプ氏は34件全てで重罪に問われた。
罪状認否後に記者会見したマンハッタン地区検察のブラッグ検事は、トランプ氏が虚偽記載を繰り返してきたと述べ「誰であろうと、われわれは重大な犯罪行為を常態化させない」と強調した。
罪状認否を終えたトランプ氏は裁判所を離れ、空港から自家用ジェット機で私邸のある南部フロリダ州に向かった。次回の対面審理は12月4日に設定された。