参院懲罰委員会は14日午前、政治家女子党のガーシー(本名・東谷義和)参院議員について、議員資格を失う「除名」とする懲罰案を採決し、全会一致で可決した。参院が先に科した「議場での陳謝」の懲罰を拒否したためで、15日の本会議で正式決定する。
除名は4段階ある懲罰のうち最も重く、正式に決まれば衆参両院を通じて72年ぶり3例目。
懲罰委では、ガーシー氏の代理として出席した同党の浜田聡参院議員が「不登院を掲げて当選した人間に対し、明らかに不平等な措置だ」などとする弁明書を読み上げた。
自民党の牧野京夫氏は討論で「主権者たる国民と参院を愚弄(ぐろう)する行為。議論の余地はなく、最も重い懲罰は避けられない」と除名を求めた。立憲民主党の田名部匡代氏も「3国会にわたって不許可渡航を続け、陳謝の懲罰にも応じなかったのは言語道断だ」と非難した。
ガーシー氏は昨年7月の参院選で初当選以降、一度も登院せず、先月、陳謝の懲罰を科された。陳謝が予定された今月8日の本会議を欠席し、尾辻秀久議長によって再び懲罰委に付託された。