元アイスホッケー女子日本代表で、ソチから北京までの五輪3大会連続主将を務めた大澤ちほさんが指導する札幌市の小学生チームの児童がこのほど、大澤さんの母校・苫小牧東高のアイスホッケーリンクを使い、同校の選手と競技を通して交流した。
大澤さんが進めている競技普及活動「スマイルプロジェクト」の一環。アイスホッケーの普及、強化、認知度向上を狙いに、スケート教室やアイスホッケースクールなどのイベントを行っている。苫東アイスホッケー部の田中渓也監督がプロジェクトを知り、学校リンクの使用を申し出た。
リンクでは、訪問した約10人の小学生が東高選手とシュート練習やミニゲームなどで楽しんだ後、ほうきを使った除雪や水まきなども体験。大澤さんは「苫小牧のシンボルだった学校リンクは今は少ない。子どもたちに伝統を伝えることができ、貴重な時間を過ごせた。田中監督のおかげ。卒業してからも母校に関わることができてうれしい」と話した。
参加した札幌キングスターズの杉村僚飛(発寒小4年)は「高校生の皆さんとたくさん練習できて楽しかった。いろんな技術を学んだし、交流できてうれしかった」と笑顔で話した。
リンクは昨年12月中旬から約1週間がかりで完成させた。気温が下がる夜間に水まきを繰り返し、温暖化や天候の影響などを考慮し試行錯誤しながらリンク状態を維持しているという。田中監督は「学校リンクは無限に楽しめる、昔ながらの文化。子どもたちの笑顔が見られて良かった。来年度も競技普及のため、学校リンクを幅広く活用してもらいたい」と語った。