【マニラ時事】日本全国で相次ぐ強盗事件への関与が疑われ、フィリピンの入国管理局の収容所で拘束されている4人について、同国法務省は31日、1人を2月1日に日本側に引き渡すと明らかにした。もう1人についても、3日に引き渡す方向で調整を進めているという。
同省のこれまでの説明などによると、1日に引き渡されるのは今村磨人容疑者(38)とみられる。もう1人は2日に裁判所で事情を聴くなどした後、3日に引き渡される見通し。事件の指示役「ルフィ」の一人とみられている渡辺優樹容疑者(38)かどうかは分かっていない。
レムリヤ法相は31日、4人のうち3人がフィリピン国内で罪を問われている裁判について、「意図的なたくらみの下に起こされたもの。引き渡しの障害にはならない」との見方を示した。同省はマルコス大統領が日本を訪問する8日より前に、4人全員を引き渡す方向で調整を進めている。
4人が拘束されているのは、マニラ首都圏にある入国管理局施設のビクタン収容所。関係者によると、同収容所では、金を払ってフィリピン国内で事件を起こしたことにして告訴されれば、同国内の事件処理が優先されるため、国外退去処分などにならないという。