【ニューデリー時事】パキスタン北西部ペシャワルのモスク(イスラム礼拝所)で30日に起きた爆発で、ロイター通信によると死者は59人に達した。負傷者は約170人に上り、犠牲者はさらに増える可能性がある。政府や警察は自爆テロによるものと断定した。
モスクは警察や治安関連の施設が集まる市内中心部にあり、厳重な警戒態勢が敷かれていた。当局は容疑者が何重もの警備をすり抜け侵入したとみて調べている。
犯行声明は出ていない。ロイターによると、最近活動を活発化させている国内のイスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」は関与を否定した。
地元メディアなどによれば、モスクは爆発の衝撃で壁が崩落するなど損壊。救助隊ががれきの下敷きになっている人の捜索を夜通し続けた。
爆発は30日午後1時40分(日本時間同5時40分)ごろ、午後の礼拝のさなかに発生。当時モスクには警察関係者を中心に300~400人がいたとみられる。地元記者によると、警察関係者以外もモスクに入ることができたという。
現場を視察したシャリフ首相は、ツイッターに「パキスタンへの攻撃に他ならない。国民は深い悲しみに打ちのめされている。テロが国の安全保障にとって最大の課題であることに疑いはない」と投稿した。