世界平和統一家庭連合（旧統一教会）は5日、宗教法人法に基づき行使された2回目の「報告徴収・質問権」に対する回答書を送付した。教団が明らかにした。回答期限の6日に合わせ、段ボール4箱程度を郵送したという。

　文化庁によると、2回目の権限行使では、旧統一教会や信者が当事者になった民事裁判に関する資料のほか、2009年に出した「コンプライアンス（法令順守）宣言」以降の順守状況などについて報告を求めた。教団の広報担当者は「定められた期間内に適切に回答できるよう努力した」としている。

　旧統一教会を巡り、文化庁が把握している教団の不法行為責任などを認めた民事訴訟の判決は計22件。損害賠償額は少なくとも計約14億円に上る。

　文化庁は、昨年11月の初の権限行使によって既に提出された組織運営や収支に関する文書や帳簿などの分析を進めている。今後教団からの2回目の回答内容を確認し、解散命令請求の要件となる法令違反の有無や「組織性、悪質性、継続性」を満たす行為があったかどうかを精査する方針。