【ニューデリーAFP時事】インド東部ビハール州で、少なくとも9人を殺害した「人食いトラ」が地元警察に射殺された。インド当局が9日、発表した。約200人が参加する大規模な作戦が行われた。
「人食いトラ」の存在は、ビハール州にあるトラの保護区周辺の住民を恐怖に陥らせてきた。犠牲者の中には、夜ベッドで寝ていたところを引きずり出された12歳の少女も含まれている。5月に最初の襲撃があって以降、周辺住民は夜の外出を控えるようになった。
地元警察幹部は「ゾウに乗った2チームが、森の中に入り、別のチームがトラが出てくるとみられる場所で待ち構え、5発撃った」と説明。狙撃手8人や森林管理当局者200人が加わり、作戦完了には約6時間かかったという。
インドには世界のトラの約%が生息し、2018年時点で生息数は推計2967頭だった。自然保護活動家は、森や野生動物が暮らす地域の周辺で人間の集落が急速に拡大したことで、人と動物の遭遇が増えたと批判している。