新型コロナウイルス関連で使われる「おうち時間」や「黙食」といった新しい言葉について、6割超の人が「そのまま使っていい」と考えていることが30日、文化庁の「国語に関する世論調査」で分かった。「正直なところ」を「ぶっちゃけ」とする表現は、5割超が気にならないと回答した。
調査は1995年度から毎年行われており、無作為に選んだ16歳以上の6000人を対象にアンケートを実施。約3600人から回答を得た。
前回に続いてコロナ関連の言葉について聞いたところ、「おうち時間」は69・1%、「黙食」は64・9%が「そのまま使うのがいい」と回答。補足説明や言い換えが必要とする人の割合は、それぞれ28・1%、32・1%にとどまった。年代別では、黙食を「そのまま使うのがいい」としたのは16~19歳が92・3%だったが、70歳以上は48・7%だった。
これに対し、「エアロゾル」や「ブースター接種」などは、いずれも8割超が説明や言い換えが必要とした。文化庁は「漢字とかなの言葉の方が受け入れられやすいのかもしれない」とみている。
新しく辞書に記載され始めた表現では、「ぶっちゃけ」は55・7%が「(他人の使用は)気にならない」とし、41・4%が「使うことがある」と答えた。「なにげに」「半端ない」も「気にならない」が6割台と浸透しつつあるが、「そうではなくて」を「ちがくて」とする言い方は約6割が「気になる」とし、違和感を持つ人が多かった。
また、本来は「一時しのぎ」という意味の「姑息(こそく)」について、73・9%が「ひきょうな」を選択し、2010年度調査と同様に7割台を占めた。