笑いも交え文化紹介 アップダウン ウポポイで音楽劇  白老

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  • 2022年9月26日
舞台を縦横無尽に駆け回って熱演、熱唱したアップダウンの竹森さん(前)と阿部さん

  道内出身のお笑いコンビ「アップダウン」による音楽劇「カイ」が23日、白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)体験交流ホールで開かれ、約170人が「北海道」の名付け親、松浦武四郎とアイヌ民族の男性アエトモの友情を描いた2人芝居を鑑賞した。

   ウポポイを運営するアイヌ民族文化財団(札幌市)主催。

   アップダウンは札幌市出身の阿部浩貴さん(45)と渡島管内森町出身の竹森巧さん(44)のコンビ。2人は2018年以降、「カイ」を東京都や札幌市など各地で上演。過去に武四郎の生誕地・三重県松阪市にある松浦武四郎記念館でウポポイオープンPRの司会を行ったつながりがあり、財団が公演を依頼した。

   舞台は、竹森さん演じるストリートミュージシャン「たけしろう」と阿部さん演じる漫画家の男性との偶然の出会いから始まり、いつしか時代が江戸幕府末期の蝦夷地に移る。道に迷った探検家の武四郎とアイヌの民族のアエトモが偶然出会い、やがて民族を超えた友情を育んでいく。物語では、民族が受けてきた差別や大事にしてきた祈りの文化についても紹介。折々に歌や笑いを挟んで楽しませた。

   小学生の長男、友人と3人で鑑賞した札幌市のフリーライター中村昭子さん(48)は「史実に基づく出来事を笑いも交えて飽きさせずに伝えていた。子供も集中して見てくれ、私も楽しかった」と話していた。

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