九州地方を縦断して中国地方へ進んだ台風14号は19日、企業活動にも大きな影響を及ぼした。トヨタ自動車は、国内の大半となる12工場で同日夕からの操業を見送った。コンビニ大手3社は合計で一時4000店舗超が計画休業。荷物の配送や携帯電話の利用にも一部支障が生じ、生活への影響も拡大した。
トヨタが19日夕からの稼働を見送ったのは愛知県や福岡県などの12工場の24ライン。稼働を続けた岩手県や宮城県の工場も、20日朝には停止する計画だ。
セブン―イレブン・ジャパンの計画休業は19日午前9時の時点で2216店舗に達した。九州全域や中国地方の一部で、18日夕から19日夕まで商品配送をやめ、弁当などの製造も中止した。ローソンは約1000店舗、ファミリーマートは約1160店舗(午前8時時点)でそれぞれ休業した。ただ19日中に営業再開した店舗も多数ある。
このほか、大手スーパーのイトーヨーカ堂は同日、大阪府、兵庫県、岐阜県、愛知県の計12店舗で、通常午後9時~10時の閉店時間を午後3時~7時に繰り上げ。各社とも利用客や従業員の安全確保を最優先に対応した。
日本郵便では、航空・船舶便の欠航などの影響で、北海道や沖縄県、中国、四国、九州の各地方で郵便物やゆうパックなどの一部に配達遅れが生じている。ヤマト運輸でも荷物配送の遅れなどが生じ、佐川急便は福岡県など九州北部から関西にかけて荷物の配送と預かりを停止した。
通信関係では、西日本の一部地域で携帯電話各社のサービスが利用しづらくなり、NTT西日本でも固定電話やインターネット通信が利用できない状況が発生した。