時事通信が9~12日に実施した9月の世論調査で、岸田内閣の支持率は前月比12・0ポイント減の32・3%と急落し、昨年10月の政権発足後最低となった。不支持率は同11・5ポイント増の40・0%で、初めて不支持率が支持率を上回った。安倍晋三元首相の国葬については「反対」が51・9%で、「賛成」は25・3%にとどまった。
支持率の急落からは、岸田文雄首相が世論と乖離(かいり)した国葬を推し進めようとしていることへの反発や、自民党と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係に国民がなお疑念の目を向けている状況がうかがえる。
首相の旧統一教会問題への対応を尋ねたところ「評価しない」が62・7%を占め、「評価する」は12・4%だった。首相や議員の説明に関しても、「納得できない」が74・2%、「納得できる」が5・5%。無党派層では「納得できない」が76・5%に上った。
政府の新型コロナウイルス対応を「評価しない」と答えた割合は、前月と同じ36・8%だった一方、「評価する」は前月比3・8ポイント減の35・8%だった。
内閣を支持する理由(複数回答)は、「他に適当な人がいない」12・5%、「首相を信頼する」6・9%、「印象が良い」6・8%など。支持しない理由(同)は、「期待が持てない」23・7%、「リーダーシップがない」15・7%、「政策がだめ」14・6%などが続いた。
政党支持率は、自民党22・4%(前月比1・9ポイント減)、立憲民主党4・0%(同0・8ポイント減)、公明党3・4%(同0・6ポイント増)。以下、日本維新の会3・4%、共産党2・3%、国民民主党1・3%、れいわ新選組0・7%、参政党0・7%、社民党0・2%、NHK党0・2%だった。「支持政党なし」は59・1%。 調査は全国18歳以上の男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は61・9%。