(3)地域との対話を重視 長谷川 岳氏(51)自民・現 

  • 候補は訴える-参院選道選挙区, 特集
  • 2022年6月27日
「北海道の存在価値を高めたい」と語る長谷川氏

  2年5カ月にわたる新型コロナウイルスとの闘い。この影響が直撃したのは道内最大の歓楽街、札幌市ススキノ地区。再生への願いを込めて、ここに選対事務所を構えた。22日の公示日の第一声でも「コロナ前に戻したいという思いから、大変な状況にあるススキノに事務所を設けた」と支持者に熱く訴えた。

   参院議員を2期、12年務めた。総務副大臣、議運筆頭理事などを歴任し、現在は参院農林水産委員長を務める。最大派閥の安倍派で、若手のホープとしての階段を着実に上がっている。

   ウクライナ情勢が泥沼化する中、食料安全保障とエネルギー安全保障が重要な争点として浮上している。いずれも「北海道は強い存在感を持てる」と持論を。「北海道の存在価値を高めたいというのが、今回の私の出馬のテーマだ」と語る。

   今の政治に欠けている点は「地域と会話しながら政策を作り込んでいくことでは」と指摘。「地域の皆さんが、これは俺たちが作った政策だと思ってもらえるような。それはすごく大事にしている」と自身の政治スタイルに反映させる。

   1995年以降では最多の候補者の乱戦。12人の中では知名度が突出し、優勢が伝えられる。公示前に開いた総決起大会に出席した菅義偉前首相は「大丈夫だと言われるほど、選挙は厳しくなる。まだ始まっていないのに優勢というのはあり得ない」と上滑りを警戒し、陣営を引き締めた。

   18日間の選挙戦。ボーダー柄のTシャツ姿で遊説を開始した。別の自民党候補に比べ大物らの応援は少ない。派閥の領袖(りょうしゅう)の安倍晋三元首相らの来道は予定しているが、基本的には「誰も呼んでいません」。その分を「地域の皆さんと対話のキャッチボールができれば」。手綱を緩めず3選のゴールを狙う。

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