アイスホッケー女子日本代表として、北京冬季五輪に出場したFW志賀紅音(トヨタシグナス)とDF鈴木世奈(SEIBUプリンセスラビッツ)が22日、在学中の北海道文教大学と母校の苫小牧東高校をそれぞれ訪れ、応援の感謝を伝えながら五輪での奮闘を報告した。
志賀は文教大健康栄養学科3年。大講堂で行われた報告会には、渡部俊弘学長や同大後援会の山本和男副会長など教職員らが出席した。渡部学長は準々決勝のフィンランド戦で挙げたゴールに触れ「海外の選手にも通用していた。注目されている中での活躍でメンタルの強さを感じた」とたたえた。山本副会長は「初の決勝トーナメント進出という歴史的な勝利に感動した。若きエースとして次の五輪でも頑張って」とエールを送った。
同大学友会中央執行委員会の荒木香南委員長から花束を受け取った志賀は「世界選手権とは違った雰囲気の中で自分のプレーを発揮できた」と大会を総括。2026年のミラノ・コルティナダッペンツォ大会(イタリア)を見据えて「決定力に欠ける場面が目立ったので、改善に向けてスコアする意識を高めていきたい」と語った。
苫東高出身で3大会連続の五輪出場を果たし、カナダやスウェーデンでもプレー経験を持つ鈴木はこの日、校長室を訪問し、南俊明校長とアイスホッケー部の田中渓也監督に大会報告をした。
「たくさんの応援が力になり多くの人に支えられた」と感謝した鈴木。「男子部員に負けないように同じトレーニングに参加して、必死に食らいついて努力したことが良い土台になった」と高校在学時を振り返った。
五輪ではDFとして守備で活躍。「FWが攻めに集中できるように体を張って守り、チームに流れを引き寄せることを意識してプレーした」と話し「4年前からコツコツ積み上げてきたことが、予選1位通過での初の決勝トーナメントにつながった」と語った。
南校長は「たくさんの感動を届けてくれた。テレビで見ていた子どもたちもアイスホッケーに興味を持ったのでは」と笑顔でたたえた。