新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、苫小牧市に来るのが当初予定していた2020年9月から21年11月にずれ込んだ。「1年以上、不安な日々を過ごしていた。やっと入国でき、子どもたちと向き合った時は感動した」と振り返る。
苫小牧の印象を「もっと大きい船や工場が多く並んでいる港町だと思っていたので驚いた」と言い、「市街地と美しい自然がすぐそばにあることで母国を思い出す。すぐなじめると確信した」と語る。
「文化と言語は密接につながっている」と考えており、英語圏の映画やショー、音楽を取り入れながら授業を展開していく方針。
子どもたちには「すべての根底にコミュニケーションがあるので、話すことに焦点を当てて学んでほしい」と強調。「100点の英会話を目指さず、会話の中で自然と語彙(ごい)を覚えていってほしい」と呼び掛ける。
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小中学生にとって、最も身近な外国人は教室で英語を教えるALT(外国語指導助手)。苫小牧市内の小中学校では昨年夏以降、新たに7人が教壇に立っている。それぞれに目指す授業や、子どもらへの思いなどを聞いた。
米国モンタナ州ミズーラ市出身。「自己表現が重要」と語り長い髪とひげをトレードマークにする。担当校は苫東中、苫東小、若草小。