北京冬季五輪に出場したアイスホッケー女子日本代表(スマイルジャパン)の飯塚祐司監督とFW大澤ちほ主将、FW志賀紅音(トヨタシグナス)、引退を表明したFW久保英恵(SEIBUプリンセスラビッツ)の3選手が8日、帰国後初めてオンラインでの取材に応じた。史上初の決勝トーナメントに進出し、6位で終えた大会の総括や今後の課題を語った。
5試合のうちの3試合で3点以上を挙げ、課題だった得点力不足の克服を感じさせた。コロナ禍前のロシアやフィンランドで行われたスキルキャンプへの選手派遣などが個々のスキルアップにつながった。飯塚監督は「得点力向上のために取り組んできたことが本番につながった。選手の成長を感じる五輪になった」と評した。
それでも「世界の壁は厚くて高かった」(飯塚監督)。準々決勝のフィンランド戦はメダル獲得の難しさを改めて認識させられる結果となった。大澤主将は「すべてのレベルを上げなければ勝てない相手。強豪国との試合を積んでいかないと追い付けない」と話した。得点源として活躍した志賀も「チャンスで決めることができず課題が残る大会だった」と振り返った。
苫小牧出身で、チーム最年長39歳の久保は今大会1ゴール3アシストをマーク。予選1位通過を懸けたチェコ戦では、ゲームウイニングショットで値千金のゴールを決めた。「『久保英恵健在』を見せることができた」と笑みを浮かべた。
今季限りの引退を改めて表明した久保。13日のSEIBUの練習を最後に競技生活に終止符を打つ。「ここまでのキャリアは多くの人にサポートしてもらった。『一緒に頑張ろう』と励ましてくれたチームメートにも感謝したい」と語った。