道と札幌市などは2日、新型コロナウイルスの感染者を新たに3587人確認し、2人が死亡したと発表した。日別の新規感染者数としては1月29日の3002人を大幅に上回り、過去最多を更新した。このうち75%に当たる2688人の感染経路が不明で、市中感染も拡大している。胆振管内も最多の188人となった。道内全域に「まん延防止等重点措置」が発令され1週間が経過したが、オミクロン株による「第6波」の感染急拡大に歯止めがかからない状態が続いている。
死亡したのは、道発表の居住地非公表の90代女性と札幌市の70代男性。道内の死者は累計で1504人となった。
道は過去最多の1338人の感染を確認。内訳は、胆振188人のほか、石狩管内385人、空知管内238人、十勝管内117人、釧路管内83人、上川管内81人、オホーツク管内76人、渡島管内49人、宗谷管内30人、後志管内26人、日高、根室両管内各24人、道外11人、留萌管内4人、桧山管内2人。
クラスター(感染者集団)が発生していた苫小牧市内の医療機関は24人増の計132人、胆振管内の特別養護老人ホームは2人増の計15人に感染が拡大した。新たなクラスターは、石狩管内の医療機関で入院患者ら8人、稚内市の障がい者支援施設で入所者ら8人。
札幌市も最多の1817人(再陽性22人含む)の感染を確認。医療機関で職員ら7人とグループホームで入居者ら8人の陽性が判明し、クラスターとなった。
旭川市は最多の178人の感染を発表。東光小学校で児童ら8人、児童発達支援・放課後等デイサービス施設で利用者ら9人のクラスターが発生した。
小樽市も過去最多の53人の感染を確認し、新たなクラスターは医療機関で入院患者ら7人。
函館市は201人の感染を発表した。
道内の感染者は累計で延べ9万8561人(実人数9万7657人)と10万人に迫った。治療を終えて回復したのは7万3772人。2日現在の患者数は前日から2038人増の2万3285人となり、重症は1人。1日時点の入院患者の病床利用数は前日から54床増の622床となり、病床使用率は30・1%に上昇した。
「まん延防止」の期間は1月27日~2月20日の25日間。鈴木直道知事は道民に▽混雑している場所や感染リスクが高い場所の外出・移動を控える▽不要不急の都道府県間の移動を極力控える―などを要請している。