皆さんはインターネットを見ない日がありますか。スマホやタブレットが普及し、今の世の中は「インターネット」であふれています。私は13歳ながらに時代の進歩と快適さを強く感じます。そんなインターネットと共に生きる私たちにとって大切なことは何だと思いますか?
去年、私は新型コロナウイルスによる自粛期間で家にいました。ふとテレビを見ていたら、あるニュースが流れてきました。それはインターネット上の誹謗(ひぼう)や中傷で、芸能活動をしていた方が自殺してしまったというニュースでした。そのニュースを見たとき私は衝撃的で、足のつま先から頭のてっぺんまでゾワッとするような感覚におそわれました。私はインターネットによって人が亡くなったという事実が恐ろしくて仕方なかったのです。
警察庁が発表したデータによれば、警察に寄せられた1年間を通したインターネット上の誹謗中傷トラブルの相談件数は1万件以上あるそうです。また、トラブルを抱える全ての人々が必ずしも警察に相談しているわけではないことを考えると、トラブルで悩んでいる人は見える以上の人数にのぼっています。思えば、私にも心当たりがあります。「お前も書けよ」の言葉で、風に流されるように気づいたらこの指で書き込んでいました。でも私は知りました。誹謗中傷で何人もの人が亡くなっていることを。もし私のコメントでこの人が亡くなったら、私は13歳の殺人犯。全身に鳥肌が立ちました。「このままじゃだめだ」私は書いたコメントを消しました。そして、私は、インターネットを使う皆さんが、インターネットを使う上で大切なことは何かを考えて心がけてほしいと強く思いました。一人一人が心がけることで、誹謗中傷トラブルが少なくなっていくと考えたからです。
私が考えるインターネットを使う上で大切なことは二つあります。ぜひ皆さんにも耳を傾けてほしいです。
まず一つ目は「色を尊重し合うこと」。世界中をつなぐインターネットの世界には自分とは違う、似ても似つかないような人が山ほどいます。一人一人違う「個性」という色があります。その一人一人の色を尊重し合うことが大切だと私は考えました。「あの色は好きじゃないから」という理由で相手の色を拒絶するのではなく、その人の色を認めて「あの人はあの色」「私はこの色」と互いに尊重し合うことでインターネットの世界は多様な色であふれ、鮮やかに光り輝くのだと思います。
二つ目は「見えない何かで支え合うこと」。インターネットの世界にはいろいろな人がいますが、その人が必ず見えるとは限りません。見えない状況の中でどういう行動をするか、どのような発言をするかでインターネットの世界は変わります。例えば、見えない誰かが、見えないナイフにおびえていたら、あなたは見えない毛布で包んであげることはできますか。見えない誰かが、見えない誰かの爪で傷つけられていたら、あなたの見えないハンカチで拭ってあげることはできますか。見えない誰かを見えない何かで支えることができると、より楽しいインターネットの世界が生まれるのではないでしょうか。
私があげる大切なことはこの二つですが、他にも出せば出すだけあると思います。ただ大切なのは、そのことについて考えるだけではなく、それを心がけ、実行することです。便利で快適なインターネットを黒く染めてはいけません。インターネットと共に生きる未来をより良くするのは、ここにいる私たちです。