2 苫小牧高専生の浅野美月さん 若者も選挙に関心を、各党の教育政策に興味

  • 投票に行こう 2021衆院選, 特集
  • 2021年10月21日
若者の一票が大事だと訴える浅野さん

  「これからの時代は、若者が社会を担う。教育を通じて希望ある若者を育てていけば、社会も良くなるのでは」―。厚真町在住の苫小牧工業高等専門学校5年生、浅野美月さん(20)はそう考え、一票を投じる予定だ。来年度から東京工業大学生命理工学院に編入する見通し。「若い人が投票すれば、若者向けの政策も増えるはず」と期待する。

   京都出身。岐阜で育ち、約10年前、厚真町に引っ越した。2018年9月6日、16歳のときに胆振東部地震が発生した。家の中は本や食器が散乱し、付近の道路は70センチほど盛り上がった。停電にも見舞われ、避難所に行くことも考えたが、プライバシーがほとんどない空間に加え、犬を飼っていたこともあって家で過ごした。

   被災者となった当時を「情報がないことが不安だった」と振り返り、「毎年のように災害があるのに、プライバシーが守られた避難所運営はできていない」と指摘。仮設住宅についても「(災害のたびに)毎回作っては壊し、の繰り返し。お金の無駄だと思う」と疑問に感じており「(災害時に)すぐに動ける体制をつくってほしい」と訴える。

   日本の教育制度にも言いたいことがある。大学に進む過程で教育には多額のお金が掛かることを知り、「金銭的な事情で学べない人もいる」と教育格差についても考えるように。各政党が「どんな教育政策を掲げるのかも興味がある。まずは選挙に関心を持つことが大事」と力を込める。

  (樋口葵)

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