カンタン 秋に鳴く虫

  • 教えてムラさん, 特集
  • 2021年8月25日
カンタン

 Q…家の周りで「ルルルルルル」と鳴いている虫は?

 A…鳴いているのは、カンタンというバッタの仲間です。

 カンタンは体長15ミリほどの寒冷地に適応した昆虫で、名前は中国の故事「邯鄲(かんたん)の夢枕」に由来し、故事の内容と旅愁を感じさせる鳴き声から付けられたそうです。

 「邯鄲の夢枕」という故事は、夢を抱いて旅に出た廬生(ろせい)という青年が、邯鄲の都の宿に着き、夕飯ができるまで同宿の老人に枕を借りて、うたた寝をしていて見た夢のお話です。廬生が見た夢は、長い旅と苦難を経て、最後には大成功を収めるというものでした。しかし、夢から覚めると、夕飯はできておらず、とても短い時間だったというお話です。栄華の夢のはかなさを描いた物語として古くから知られています。

 カンタンと鳴き声が似ている昆虫にエゾエンマコオロギがいます。しかしカンタンの鳴き声はコオロギに比べて低いので区別できます。秋に鳴く虫の声の周波数は、普通4キロヘルツ以上のため高齢になると聞こえにくいことがありますが、カンタンの鳴き声は、2~3キロヘルツと低いため、高齢者でも聞こえます。

 秋に鳴く虫の雄は独特の鳴き声を使って雌を引き付けますが、カンタンは雌を引き付ける物質も使います。この物質はカンタンの翅(はね)の付け根に付いています。カンタンは遠方から鳴き声で雌を引き付け、雌が近づいてくると、この物質の匂いでさらに誘います。引き付けられた雌が翅の付け根にある物質をなめるため雄の背に乗ると、雄はすかさず交尾を行います。

=随時掲載

 (文とイラスト ゆうふつ原野自然情報センター・村井雅之)

こんな記事も読まれています

    •          苫小牧民報創刊75周年記念講演             豊丘村制施行70周年記念講演 入場無料 三國清三シェフ 「70歳からの挑戦」   講師 三國 清三 氏 日時 6月7日(土) 令和7年 開演15時

    • 2025年7月22日
  • テストフリー広告

       苫小牧民報社創刊75周年記念講演会 入場無料  【講師】アルピニスト 野口 健氏  【演題】富士山から日本を変える  ~山から学んだ環境問題~  日時・会場・申込・問合せブロック  2025年(令和7年)8月9日(土)

    • 2025年7月18日PR
    テストフリー広告
  • テストフリー広告

       <!DOCTYPE html>  <html lang=”ja”>  <head>  <meta charset=”UTF-8″

    • 2025年7月18日PR
  • TEST
    • 2025年7月15日
  • TEST
    • 2025年6月26日
ニュースカレンダー

紙面ビューアー