苫小牧市内で3~8日に開催された全国高校選抜アイスホッケー大会での新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)に関連し、苫小牧市は13日、閉会式に出席した岩倉博文市長が濃厚接触者と判定されたと発表した。市長は22日まで自宅待機し、出席予定だった公務は副市長などが対応する。また、大会運営スタッフを中心に市職員76人も濃厚接触者の判定を受けたため、大会所管課などがある本庁舎8階への立ち入りを一部制限する。
市によると、岩倉市長は8日、白鳥王子アイスアリーナ(若草町)で開かれた閉会式に主催者として出席した。道の疫学調査で他の出席者の感染が判明し、13日に濃厚接触者の判定を受けた。岩倉市長は同日中にPCR検査を受け、陰性と判明した。常に連絡を取れる状態にあるため、職務代理者は置かない。
濃厚接触者とされた職員76人は大会会場を最後に訪れた日の翌日から2週間、最長で22日まで自宅待機する。大会に関わった職員が多い総合政策部スポーツ都市推進課と空港政策課、まちづくり推進課の窓口業務を中止し、本庁舎8階の3課への立ち入りを16日から20日まで制限する。電話対応は可能。
職員のPCR検査は14日から順次進め、市は「この中から陽性者が出れば、濃厚接触者がさらに増える可能性もある」と警戒する。
道によると、8日に初めて道外高校の選手4人の感染を確認してから、他の出場校の選手、関係者260人程度(道内分)を対象にPCR検査を進めてきた。13日時点で延べ225人の検査を終え、90人の陽性が判明した。さらに運営担当者にも対象を広げ、約250人の検査を予定している。道外の高校には各地域の保健所に依頼して関係者全員へのPCR検査を行う方針で、今後、感染者が上積みされる可能性が高い。