苫小牧保健所に寄せられる新型コロナウイルスに関する相談は、6月末までの累計で1万1549件に上った。昨年1月の開設当初は感染者が出た地域への外出に不安を感じる相談が中心だったが、今年に入ってからは身近に感染者が出て検査の必要性を尋ねるなど、より具体的な相談内容に変化している。同保健所は直近4週間の胆振管内の新規感染者のうち苫小牧市が約8割を占めるとして、連休中の感染対策を改めて求めている。
同保健所によると、直近半年間の月別相談件数は▽1月925件▽2月323件▽3月243件▽4月382件▽5月746件▽6月418件。新規感染者数にほぼ比例して、相談件数も増減しているという。
新規感染者数が過去最多の580人だった5月から6月中旬にかけては、家族や同僚などが陽性と確認され、「自分は濃厚接触者に当たらないか」「検査はしなくてよいか」と自身の感染を疑う相談が大半。ワクチン接種による副反応への不安、脱毛や倦怠(けんたい)感が取れないなど後遺症とみられる症状の相談例もあり、同保健所は自治体やかかりつけ医などに相談するよう案内している。
同管内の新規感染者数は今月17日までの直近4週間で41人。うち苫小牧市が32人と約8割を占める。同保健所は「夜の飲食店などでの感染が目立つ」とし、「無症状の人がいることも考えると、表面化したときに一気に拡大する恐れもある」と現在の感染状況を警戒する。
その上で▽会話をする際は必ずマスクを着用する▽小まめに換気をする▽体調不良の時は外出をしない―といった感染対策の基本を徹底するよう呼び掛けている。