千歳市は10日、新千歳空港国際線ターミナルビルで新型コロナウイルスワクチンの集団接種を始めた。ビル3階約2100平方メートルに大規模接種会場を設け、初日から千歳市民約2000人が接種に訪れている。
自治体が空港を接種会場にする道内唯一の取り組み。北海道エアポート(HAP)、千歳医師会が協力した。国際線の旅客ゼロが続き閑散とする一方、施設や駐車場が広くて充実している点に目を付けた。
10~11日、31~8月1日に、1日当たり約2000人に接種する。当初は60歳以上を予定していたが、枠が空いていたため16歳以上に広げ、10、11日は予約上限の各2004人に達した。
10日は医療従事者ら165人体制を組み、受け付け業務は日本航空、全日本空輸に委託。接種を終えた人にはHAPが当日のみ空港内で使える500円商品券を配布。午前9時半から接種を始め、市民が予約時間に合わせて続々と訪れた。
千歳市白樺の三村達(とおる)さん(67)は「こんなに早く打ててよかった。施設も駐車場も広くて快適。空港で買い物をしていきたい」と笑顔。視察した山口幸太郎市長は「皆さまの協力で大変素晴らしい会場ができた。接種が加速し、空港もにぎわいが出たら」と話していた。