苫小牧の夏の霧、主に「海霧」

  • 教えてムラさん, 特集
  • 2021年6月29日
ルリイトトンボ

 Q…苫小牧は夏になると、霧の日が多くなります。なぜですか?

 A…5月下旬、勇払原野では霧の日が多くなるとハスカップ(クロミノウグイスカグラ)の花が咲き始め、ハスカップの季節が終わるとズミやエゾノコリンゴの季節を迎えます。そして、最も霧が濃くなる7月にはホザキシモツケが同原野をピンク色に染め、冷涼な環境を好むルリイトトンボなどの活動が活発になります。同原野の花暦や虫暦は霧と共に始まるのです。

 苫小牧市周辺で見られる霧のほとんどは、日本列島に沿って太平洋岸を北上する暖流(黒潮)が運んできた暖かく湿った空気が北海道の太平洋岸を南下する寒流(親潮・千島海流)に冷やされることで発生します。発生した霧は太平洋高気圧からの南風に乗って北海道へとやって来ます。海で発生するので「海霧」と呼ばれます。発生量や発生時期は海水温と海流の流れによって決まります。

 苫小牧周辺では、南東寄りの風だと樽前山麓方面、南西寄り風だと安平方面で霧が濃くなる傾向があるそうです。樽前山に登り、太平洋側を見ると霧の動きがよく分かります。霧は昼間の気温上昇で消えたり、上昇して雲になったりしますが、夜間の気温低下(放射冷却)によって「放射霧」になり、夜間の原野を覆うことがあります。 

 酸性雨と同じく、「酸性霧」も環境に悪影響があるとされ、苫小牧市では1979~80年にかけて酸性霧が原因と思われるストローブマツの異常落葉があったという記録が残っています。

=随時掲載

 (文とイラスト ゆうふつ原野自然情報センター・村井雅之)

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