7 パドックの様子間近で観察 日高町 門別競馬場

  • 日高路の春, 特集
  • 2021年5月4日
競走馬と観客の距離が近い門別競馬場。馬の息づかいが伝わる

  競走馬がレースに出走する直前、厩務(きゅうむ)員に引かれて周回するパドック。競走馬の状態をつぶさに観察できる場だが、日高町の門別競馬場は馬と観客の近さも売りの一つで、どこか牧歌的な雰囲気も漂う。道軽種馬振興公社の企画広報室長、土橋立次さん(53)は「馬のコンディションや騎手の表情を感じてもらえる」とアピールする。

   「日本一早い2歳新馬戦」をはじめ、魅力的なレースを組むホッカイドウ競馬。昨年は重賞レース「JBC2歳優駿」の新設に伴い、記念すべき1年になるはずだった。競馬場もキャッシュレス投票専用の2階建て施設「とねっこラウンジ」を新設したほか、Aスタンドの改修やパドックビジョンの更新、ウイナーズサークルの移設など、一部を刷新してより快適な観戦環境を整えた。

   ところが新型コロナウイルス感染拡大により、昨年は開幕から開催79日間は無観客が続いた。JBC当日を含む最終週の3日間のみ、コロナ対策を徹底した上で観客を受け入れ。「有観客」のノウハウに手応えをつかみ、4月14日に2021年度シーズンを迎えた。昨年はコロナ下でインターネットの馬券販売が好調で、売り上げは過去最高の520億円に達したが、土橋さんは「お客さんが来てくれてこその競馬場」と力を込める。 

   今年はコロナ感染の拡大状況によるが、入場制限を設けて観客の受け入れを続ける方針。対応は都度、公式ホームページで周知する。

  (終わり)

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