㊤「成長実感、攻守でチームに貢献」~2年連続ベストDF 橋本 僚~

ベストDFの橋本僚

  2019~20シーズンのアジアリーグレギュラーリーグに続いて、2年連続のベストDFに輝いた。「昨季の受賞者として恥じないようなプレーをしようと考えてきた。また選ばれてうれしい」と橋本僚(28)は笑顔を見せる。

   今季はポイントを稼いだ。「毎試合で得点に絡むことを陰の目標にしてきた」と言うように、24試合で9得点(ランキング7位タイ)26アシスト(同2位タイ)。ノーポイントに終わったのはわずか3試合で、得点とアシストを合わせたポイントランキングは得点王に輝いたFW中屋敷侑史(23)、CF大澤勇斗(27)、FW高橋聖二(28)の攻撃陣を抑え2位だった。

   昨季から同じセットを形成するCF中島彰吾(27)らメンバーに恵まれたという。「やりたいことを実行するタイミングが一緒。振り返っても、あのときパスが通っていたらなど後悔するシーンは一つもない」と相性の良さを表現する。

   本業の守備面も安定感が増した。「攻めが得意なディフェンダーが理想だった。攻撃につなげることばかりを考えていた」意識を昨季から見直した。スティックを使った小手先だけの守りは、体を張ったシュートブロックもいとわない堅守に様変わり。菅原宣宏監督が「今季一番成長した」と太鼓判を押すほどだった。

   チームへの貢献の指標となる帯氷時間中の得失点差はプラス45と高い数値を残した他、反則はフル出場でわずか1回だったのも目を見張る結果だ。「攻めの意識を捨てられる時間が増えた」と橋本は手応えを口にする。また、DFコンビを組む先輩佐々木一正(31)の名を挙げ「一正さんの堅実な守りが、自分のプレーを楽にさせてくれた」と感謝した。

   チームは4月からクラブ化し、レッドイーグルス北海道として歩み始めた。2年連続の個人賞獲得で自身への期待値は高まる一方。「できるならポイントは昨季以上に残したい。守備はまだ向上の余地がある。とにかく磨いていきたい」と抱負を語った。

   アイスホッケーアジアリーグのジャパンカップ(2020年10月~21年3月、国内5チーム参加)の個人表彰がこのほど決定し、同杯優勝の王子イーグルス(現レッドイーグルス北海道)からは3選手が選出された。チーム躍進を支えた各賞獲得者に、喜びと来季への意気込みを聞いた。全3回掲載。

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