駒大苫小牧高バスケットボール部に所属するアフリカ西端のセネガル出身留学生、ティオウネ・ババカル(1年)が27日、同部ヘッドコーチの田島範人教諭らと苫小牧民報社を訪れた。チームは来月23日に東京都で開幕する全国大会、ウインターカップ2020に道第1代表で出場を決めており、2メートル5センチの傑出した長身を生かすセンターは「試合に勝つことが楽しみ」と大舞台への期待感を語った。
ティオウネは今月15日まで帯広市で開かれ、初優勝を成し遂げたウインターカップ道予選会で全5試合に出場した。決勝リーグの白樺学園戦では、チーム最多の28得点19リバウンドをマークして勝利に大きく貢献した。
師走の全国大会出場に当たってチームが掲げる目標はベスト8入り。田島教諭は「ティオウネには全国大会でも高さを生かしたプレーで活躍を期待している」と語った。
1回戦で前橋育英(群馬)と対戦する組み合わせが26日に発表された。田島教諭は前橋育英について「献身的なプレーをするオールラウンダーがそろったチーム」とし、「泥臭いディフェンスで守って攻撃に転じるうちらしいバスケットを展開したい」と抱負を語った。
ティオウネも大戦力としてチームの勝利に再びアシストしたい考えで、「チームの勝利のために最善を尽くしたい」と活躍を誓っていた。
12歳からバスケットボールを始めた。当初は4月入学の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で母国での待機を余儀なくされ、10月初旬に来日し、自主隔離期間を経て同月下旬に入学。「セネガル出身の生徒が日本で活躍していることを知って来日を決意した」と言う。
現在は同部部員の体のケアや、けがのリハビリなどでサポートしている、みどり町はり・きゅう整骨院に下宿しながら日本語や生活習慣を習得しつつ同高に通学中。見守る同院の宮沢久典院長は「ティオウネ君は素直な性格で、日本での生活への順応も早かった」と笑顔で話していた。