苫小牧市内の空手道場、極真会館苫小牧道場はこのほど、札幌市内で開かれた第15回国際親善全ヨーロピアン大会選抜マス大山メモリアルジャパンカップで児童ら4人の入賞者を輩出した。冨髙泰至支部長は「新型コロナウイルスの影響で、稽古できる回数が少ない中でも自主練をした成果が出た」と門下生たちの健闘をたたえた。
加藤結斗(ウトナイ小)は組手4年で6人によるトーナメント戦を制した。決勝は森永守(極真西岡)に判定勝ちを収めた。手数は同程度だったが、上段回し蹴りで技ありを奪うなどアピール。好成績を収めたものの「体力面は課題」と踏まえる加藤。冨髙支部長は「突きが雑になることがあるので、動いている相手に的確に打てるように練習してほしい」と成長に期待する。
小田島慧昊(けいご)=美園小=は組手6年の準決勝で山口心(極真室蘭)に敗れて3位だった。下段蹴りなどを駆使した1回戦では延長戦の末に勝利をつかんだが、体力消耗は激しかった。大きな体格の対戦相手の攻撃に上半身へのガードが甘くなった。小田島は「隙を突かれて技を決められた」と悔やんだ。「次は体力を強化して試合に臨みたい」と抱負を語っていた。
組手幼年年長では佐藤一楓(いずみ幼稚園)が準優勝。決勝では素早い蹴りに屈して惜敗した。前回大会で敗れた相手へのリベンジとはならなかった。「悔しかった。次こそは勝ちたい」と闘志を燃やす。
形は海外勢も出場しインターネットを介したリモート形式で行われた。5人のトーナメントで競った幼年の部では貝澤佑恭(ふたば幼稚園)が準優勝と健闘。1回戦はルーマニアの出場者と対戦し、「大極その1」を演武。冨髙支部長は「完成度が高かった」と振り返る。
決勝では冨髙悠至(極真本部)に苦杯を喫したが、貝澤は「次はミスを無くして優勝したい」と力強く語った。