日本学生野球協会は9日、国内の新型コロナウイルス感染状況を考慮して11月20日に明治神宮野球場(東京)で開幕予定だった第51回明治神宮野球大会の中止を発表した。いまだ感染者が多く発生している都内への移動や、長期宿泊に伴う感染リスクなどの状況から判断。これを受け、とましんスタジアム(苫小牧)で12日から開催を予定していた苫小牧駒沢大―星槎道都大による北海道地区代表決定戦(2勝先取方式)は、道地区の王座決定戦として12日に同球場で1試合のみ行われることになった。
明治神宮大会は大学と高校の2部門で、全国各地の代表校が秋に日本一を目指す。同大会の中止は、昭和天皇の病状悪化による1988年の第19回大会以来2度目。新型コロナの影響で今年の高校、大学全カテゴリーで正規の全国大会がなくなる事態になった。
初の明治神宮大会出場にあと一歩まで迫っていた苫駒大の大滝敏之監督は「突然の決定に頭が真っ白。頑張ってきた4年生の気持ちを思うとつらい」と残念がった。12日の道都大との全道一を決める戦いで「しっかりゲームができるようにしてあげたい」と語った。
道地区王座決定戦は午前10時に試合開始。DH制を採用し、九回同点打ち切り。入場無料の有観客で開催を予定している。
また、日本学生野球連盟は例年明治神宮大会高校の部優勝校の所属地区に与えられる、春の選抜高校野球大会「神宮大会枠」について今後審議するとした。