【ロサンゼルス時事】米大リーグの今季最優秀選手（MVP）が21日（日本時間22日）に発表される。ナ・リーグは最終候補3人に入っているドジャースの大谷翔平の2年連続3度目の選出が有力。全米野球記者協会の記者30人による投票で、3度目の満票となる可能性もある。

　ア・リーグのエンゼルスから移籍1年目の今季は、昨年受けた右肘手術の影響で投手としてプレーせず、指名打者（DH）に専念。54本塁打、130打点でナの2冠に輝き、59盗塁もマークしてメジャー史上初のシーズン「50本塁打、50盗塁」を達成した。守備で貢献していないDH専任の受賞者は過去にいないが、最終候補に残ったメッツのフランシスコ・リンドー、ダイヤモンドバックスのケーテル・マルテの両内野手を打撃、走塁の成績で圧倒している。

　大谷が最終候補に残るのは4年連続で、エンゼルス在籍時の2021年と23年にともに満票で選出。3度目の受賞なら歴代2位タイで、エンゼルスのマイク・トラウトに並び現役最多の受賞回数になる。両リーグでMVPを受賞した選手は、1960年代にレッズとオリオールズで選出されたフランク・ロビンソンのみで、大谷が選ばれれば2人目。異なるリーグで2年連続は史上初の快挙になる。

　大谷は攻撃面で最も顕著な活躍を見せた打者に贈られる「ハンク・アーロン賞」に2年連続で輝くなど、このオフも受賞ラッシュ。その中でも最も注目度の高い勲章が新たに加わるか、野球ファンの関心が集まる。