第37回苫小牧小学生バレーボール連盟杯争奪大会が10日、白老町立総合体育館で開かれた。新型コロナウイルスの影響で約半年ぶりの開催にこぎ着けた公式戦。東胆振の6チームが男女混合、女子の2部門に分かれて熱戦を繰り広げ、混合の泉野VC(苫小牧)、女子の白老緑丘少年団が各部門で頂点に立った。
大会は苫小牧小学生バレーボール連盟が主催した。感染症拡大予防の観点から2セットマッチ形式を採用し、アルコール消毒液による手指消毒、観戦者のマスク着用、声援をやめて拍手のみとする対策を施した。混合は4チームによるトーナメント戦。女子は2チームによる一騎打ちとなった。
混合を制した泉野は2試合で相手から1セットも奪われることなく栄冠をつかんだ。「久しぶりの試合で緊張したけど、サーブがよく決まったし練習の成果は出せた」と佐藤柚夏主将(澄川6年)は笑顔を見せる。コロナ禍で目標に掲げてきた全国、全道級大会はほぼすべて中止になった。それでも、「もっと声を掛け合ってチームが一つになるようにしていきたい」と前を向く。
チームは6月末からようやく活動拠点の泉野小体育館を使用できるようになった。滝ひろみ監督は「選手たちは感覚を取り戻すことにとても苦労している。けがをしないよう基礎体力向上や筋力強化もしながら、もっとゲームをさせてあげたい」と語る。
一方、女子を制した白老緑丘の菅原渚紗主将(白老6年)は「みんな調子が良かった。勝つことができてうれしい」と素直に喜んだ。練習場所の小学校体育館を使用できるようになったのは、泉野よりもさらに遅い7月中旬からだったが、モチベーションを落とすことなく「気持ちを一つにして頑張れた」と胸を張る。
苫小連の理事長も務める武田純一監督は「目指す大会の大半が中止になってしまった6年生のために、何とか大会を開いてあげたい一心だった」と言う。これから室蘭、伊達、函館といった道南のチームとも手を携えて「全道級大会の開催を模索していきたい」と話した。
【男女混合】
▽決勝
泉野VC2―0拓勇BRAVE
▽敗者戦
緑小同好会2―0沼ノ端ウイング
▽1回戦
泉野VC2―0緑小同好会
拓勇BRAVE2―0沼ノ端ウイング
【女子】
▽決勝
白老緑丘少年団2―0早来アクティブ