夏季北海道高校野球大会南北海道大会最終日は9日、札幌円山球場で決勝を行った。札幌第一が8―3で札幌国際情報を下し優勝。第5日の8日、準決勝第1試合で戦った駒大苫小牧は5―9で国際情報に敗れた。
新型コロナウイルスによる夏の甲子園と関連地方大会中止を受け、北海道高校野球連盟が独自開催した今大会は3日に開幕。室蘭、札幌、小樽、函館の各支部予選を勝ち抜いた16校が7日の休養日を除いた6日間にわたって熱戦を展開してきた。
▽決勝
札幌第一
111000140=8
011000010=3
札幌国際情報
(第)山田―布施
(国)原田、平川、木村、嘉藤―久保田
(本)西正(第)
(二)永島、山口、西正(第)原田、久保田、齋藤(国)
8日
▽準決勝
札幌国際情報
201000060=9
100200200=5
駒大苫小牧
(国)原田―久保田
(駒)北嶋、山―兒島
(三)片野(国)
(二)高橋瑠、山本(国)兒島、北嶋、笠原、藤田、藤原(駒)
駒大苫が悔しい逆転負けを喫した。同点の七回1死で藤田の二塁打を足場に藤原、兒島の適時打で勝ち越しに成功したが、八回に打者一巡の猛攻を受け6失点。国際情報は上位打線を中心に計14安打を放った。
札幌第一
030000001=4
000001000=1
札幌大谷
(第)山田―布施
(大)阿部、竹嶋―中川
(二)川口(第)鵜野(大)
佐々木監督 「一生懸命頑張った」
エース北嶋 降板も悔いなし
駒大苫
「別人のような投げ方をしている」―。駒大苫の佐々木監督は、エース北嶋(3年)が球を投じる姿に一回から異変を感じていた。攻守交代時のベンチで当の本人に状態を尋ねると、「大丈夫です」と気迫の応答。だが、抱いた懸念は回を重ねるごとに深まった。捕手兒島(3年)にも聴き、七回限りで大黒柱の降板を決断。その後、流れは国際情報に傾いて決勝進出はかなわなかったが、試合後、佐々木監督は「選手たちは最後まで一生懸命やってくれた」と総括した。
北嶋は2回戦の対苫中央戦から右肘付近の痛みがあったと明かした。昨年の南大会準決勝敗退の雪辱を誓ったマウンドだっただけに、「なんとか九回まで投げ切るつもりだった」。降板後はベンチ内から声を張り上げ仲間たちを懸命に鼓舞。「また準決勝で負けてしまったことは悔しいけれど、3年間悔いなく野球ができた」と言う。
誰もが思いもしなかった新型コロナ禍で甲子園出場の目標が消失し、折れそうな心を全員で支え合いながら開催された独自の南北海道大会に集大成をぶつけた最上級生。佐々木監督は「高校野球っていいだろ、と伝えたい」と報道陣に語っていた。
藤原主将(3年)は、「きょうまで支えてくれたチームメート全員に感謝したい」と心のこもった言葉を述べて、「後輩たちには来年の夏で絶対に優勝してほしい」と期待した。
札幌国際情報 打 安 点
(3)片野 6 3 3
(2)久保田 5 1 0
(1)原田 4 2 1
(5)秋田 5 2 1
(6)高橋瑠 5 4 3
(4)渡辺 5 0 0
(7)8山本 4 2 0
(9)齋藤 3 0 0
(8)北本 1 0 0
7佐々木 2 0 0
H三戸 0 0 1
R高橋尚 0 0 0
7新今 0 0 0
40149
振 球犠盗残 失
12421103
投手 回 安 責
原田 9 11 5
駒大苫小牧 打 安 点
(4)中村 3 1 0
(3)柄目 4 0 1
(6)藤田 5 3 1
(9)藤原 4 2 1
(5)人見 3 0 0
(2)兒島 5 2 1
(1)北嶋 3 1 0
H宮田 1 1 0
1山 0 0 0
(7)山下 1 0 0
(8)笠原 4 1 1
33115
振球犠盗残 失
5362101
投手 回 安 責
北嶋 7 8 3
山 2 6 6