小中教職員が胆振東部地震の土砂崩れ現場を視察 児童生徒の見学も検討 厚真

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  • 2020年8月7日
解説を受けながら、山腹崩壊した被災現場を見学する小中学校の教職員

  厚真町の小中学校の教職員を対象にした防災学習の研修会が6日、町内で開かれた。2018年9月に発生した胆振東部地震で、大きな土砂崩れに見舞われた幌内地区の厚真川水系日高幌内川の現場などを視察した。町内4小中学校から20人ほどが参加し、山腹崩壊を起こした被災状況を目に焼き付けた。

   9月6日で震災から丸2年を迎えるに当たり、町教育委員会や専門家らによる「厚真町心のサポート・防災学習推進協議会」が、各学校で取り組む児童生徒の防災教育に生かしてもらおうと企画した。

   北海道開発局によると、日高幌内川は2年前の地震による大規模な山腹崩壊で河道閉塞(へいそく)が起こり、越流侵食による洪水被害など二次災害の恐れもあることから、国直轄の緊急的な砂防工事や堆積土砂の掘削などを行ってきた。

   この日、一行はバスで現地まで移動し、崩落した山の斜面を15分ほどかけて登り、山肌がむき出しになっている土砂崩れの現場を見学。生々しい震災の爪痕を目の当たりにし、息をのんでいた。

   町内の小中学校では、震災から2年に合わせて避難訓練のほか、授業で土砂崩れの現場を見学することも検討している。

   研修会に参加した上厚真小の北村剛也教諭(36)は「改めて地震のエネルギーはすごいと感じた」と振り返り、「今後の復興について考えるきっかけとして、子どもたちにも実際に見てもらうことで何かを感じるのではないだろうか」と話していた。

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