〔7〕選定図書

  • 子どものための選定図書, 特集
  • 2020年7月27日

 【中学生向け】

 「戦場の秘密図書館

 ~シリアに残された希望~」

 作 マイク・トムソン/編訳 小国綾子

 シリアという国について私たちが知る機会は少ない。でもこの本で内戦のきっかけや情勢がよく分かる。ダマラは町を包囲され、医薬品や食料の供給さえされない。そんな状況下で若者たちは地下に秘密図書館を作った。命懸けで本を救出し、心を満たし、新しい国をつくるための知識を得ようとした。秘密図書館は地上の爆撃を忘れ、誰もが自由に語り、本を読み、未来を夢見る場所だった。本は雨のように人々の心に降りそそぎ、やがて知恵の花を咲かせるのだと語った若者がいた。

 しかし4年後、ダマラの町は陥落し、秘密図書館は政府軍に暴かれ略奪された。それでも秘密図書館の種はイドリブという県で移動図書館として花が咲き、今も子どもたちの夢や希望を乗せて走っている。同じ人として考えるべきことに気付かせてくれる作品である。

 苫小牧凌雲中学校

 山口敦子

 【中学生向け】

 「星くずクライミング」

 著 樫崎茜

 パラリンピック・パラ陸上に注目が集まっている。どんな種目でも、障害の有無にかかわらず挑戦することができる。共生社会を生きる私たちは、どう向き合っていくべきか。

 スポーツクライマーのあかりは、失敗によるけがと心の傷から立ち直れずにいたある日、パラクライミングに出合う。クライミングウォールをカラフルな星のように感じているあかりは、見えない壁に挑戦する昴たちの姿に心を動かされ、さまざまな経験を通じて、自分の練習再開と全盲の昴のナビゲーターに挑戦する。

 障害者扱いされることに憤りを感じ、本気でクライミングに向き合えなかった昴も、あかりの語る星空のようなクライミングウォールの姿に魅了され、さまざまな「壁」に立ち向かっていく。青春物語を楽しむ本でもあり、同時に障害と呼ばれるものと、どう向き合うべきか考える良い一冊である。

 苫小牧啓明中学校

 迎 賀子

 (文溪堂 税込み1650円)  (くもん出版 税込み1430円)

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