うのみ

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年7月23日

 ふらりと宿屋を訪れた自称金持ちの男はただのおしゃべり好きの庶民だが、人の良い宿屋の主人は「千両箱を漬物石に使っている」といった男のほら話を真に受ける。見えを張り続ける男はなけなしの金で、主人が副業で扱う宝くじを買うはめになるが、思いがけず一等の千両が当たる。上方落語の「高津の富」は桂枝雀バージョンが好きだ。庶民の愛らしさをめりはりのある話術、大きなしぐさで表現する。純朴でだまされやすい人は時代を問わず存在するが、最近はインターネット上の伝聞情報をうのみにし、拡散してしまう人が多過ぎる。

 でたらめな話を信じ、言い広めても悪意がなければ許されるか。臆測、虚偽の内容に基づく誹謗(ひぼう)中傷に悩み、自ら命を絶つ人が後を絶たず看過できない。今は過渡期で「そんなひどい時代もあったね」となるのだろうか。まことしやかに語られる出所不明情報の氾濫。そこに同調圧力などが加わると、さらにやっかいだ。

 新型コロナウイルスの新規感染者情報一つとっても「○○で患者が出たんだって」と騒ぐから「誰に聞いたの」と尋ねると、近頃は年配者まで「ネット情報」と言う。感染者絡みのデマは社会問題化している。著名人のスキャンダルも大衆の好物で、悪意のない匿名の声は巨大化しがち。実名の必死な訴えなど簡単にかき消される。臆測の波を乗り切るには打たれ強くなるしかないのか。(輝)

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