苫小牧市光洋町在住の村上冨太さん(96)は、趣味のパークゴルフを15年以上続けてきた。自宅近くのコースに毎日出掛け、仲間らとラウンドを楽しむのが日課だ。長寿の極意としてこれからも日々のショットを刻む考えで、「健康のためにも続けていきたい」と話している。
村上さんは1924(大正13)年生まれ。愛媛県出身。33(昭和8)年頃に、現在のむかわ町穂別に入植し、農業に従事した。従軍経験もあり、太平洋戦争末期の45(同20)年4月から兵役に就き、香川県に所在していた陸軍の部隊に配属。敵襲に備えて、土佐湾沿岸部で壕(ごう)を掘る作業などに携わり、終戦後、本道に復員した。
77(同52)年から苫小牧に移住。家畜の飼料製造の企業に勤務し、95(平成7)年3月に退職した。
パークゴルフを始めたのは、退職後に通った長生大学通いを終えた2003(同15)年から。雨が降らない限り、苫小牧川パークゴルフ場でほぼ毎日プレーしている。
午前10時ごろからプレーし始めるのが日課。昼食を挟んで午後もラウンドすることもあるといい、9ホールを1日平均3、4回歩くという。村上さんと一緒にプレーすることもある苫小牧パークゴルフ協会の安川淳一事務局長(74)は「60代の人と回っていても後れを取ることがない」と感心しつつ「ぜひ100歳まで続けてほしい」と応援していた。
家庭菜園も趣味にしているが、パークゴルフに対する思い入れは強く、「毎日続けないと体が動かなくなる」と村上さん。妻の鳥見伊(とみい)さん(87)は普段の様子について「天気がいい日の日中は、家にいることがない」と語った。
07(平成19)年には「五町内会大会」男子の部で優勝をしたこともある村上さん。「うまい人のプレーをまねながら練習していた。優勝できてうれしい気持ちになった」と当時を振り返った。パークゴルフの魅力についても「練習をすればするほど成績が上がっていくところが面白い」と語った。
今後もパークゴルフを続けていく。「家でじっとしていられない性分。パークゴルフもクラブを振れる限り、無理をしない範囲で続けていきたい」と語った。