気持ちを解放するには非日常の環境がいい。「どうみん割」は人気の宿泊施設で受け付けの即日に枠が埋まるなど、申し込みが殺到した。のんびり構えていたから勢いに圧倒される。手軽な観光もいいと、マスクと消毒液を持参して休日、白老の四季彩街道(道道白老大滝線)から壮瞥町方面へドライブを楽しんだ。ボリュームを増した森と、断崖と絶壁と川が織り成す見応えのある景色を楽しみながら、窓を開けて車を走らせるのは爽快だ。走り初めに白老で買うスイーツとパンが気分を盛り上げる。
壮瞥では直売所や道の駅が楽しみの一つ。果物や野菜が同町の自慢だ。イチゴは食べ損なったけれど、これからはサクランボが旬を迎える。産地ならではの取れたてのおいしさを堪能したい。
復路はオロフレ峠を経て登別温泉に。頂上近くの駐車スペースで羊蹄山と洞爺湖と噴火湾のパノラマを見て、オゾンの濃い空気を吸い込んだ後は温泉で体を癒やす。夜、苫小牧のわが家に着いて冷たいビールを飲めば体の中も潤う。
家族サービスと消費、温泉での気分転換を完結できる身近で手軽な観光ルート。日帰りや一泊でこれらを楽しめるルートは東胆振にも日高にもいっぱいある。道外からの客足が本格的に戻るまで時間はかかる。命と暮らしを守るために感染防止と経済の両輪が大切。今は安近短が地元の観光業を含めた互いの暮らしを支える。(司)