2020年夏季北海道高校野球大会南北海道大会室蘭支部大会(18日開幕、とましんスタジアム=苫小牧市)の組み合わせが6日、決定した。胆振、日高の21校19チームが出場。昨秋の室蘭支部予選ブロック優勝、準優勝の4校がシードされた。選手保護者、各チーム控え選手を除いた無観客開催となり、26日までの土、日、祝日を当てた計6日間にわたって、3ブロックに分かれたトーナメント戦を繰り広げる。
新型コロナウイルスの影響で今夏の全国選手権と関連する地方大会の中止を受け、北海道高校野球連盟が独自に主催する代替大会。道教育委員会、日本高野連などが後援する。各ブロック覇者が、8月3~9日に札幌円山球場で開かれる南大会出場権を獲得する。
Aブロックには、昨秋の室蘭支部予選ブロック優勝を果たした北海道栄をはじめ、道内屈指の左腕根本悠楓(3年)擁する苫小牧中央、昨春の道大会準優勝の苫小牧工業といった実力校が名を連ねた。北海道栄は24日の2回戦第2試合でえりも―苫中央の勝者と対戦。苫工は大会初日の18日1回戦第3試合で伊達緑丘と当たる。
Bブロックには、昨秋の支部ブロック覇者の鵡川や西胆振勢と、静内、浦河といった日高勢が頂点を競う構図。鵡川は24日の2回戦第3試合で登別青嶺―室蘭工業の勝者との試合に臨む。
Cブロックでは、昨秋の支部ブロック2位の駒大苫小牧と大谷室蘭がシードされている。苫小牧東は23日の1回戦第1試合で室蘭栄と当たり、勝てば25日の2回戦第1試合で駒大苫と戦う。
組み合わせは別表の通り。
シード校として臨む鵡川「感謝の気持ちを表現」
昨秋の全道大会に出場した鵡川は6日、授業を終え仮設寮に戻って来た部員39人がミーティングで鬼海将一監督から室蘭支部大会組み合わせ抽選の結果を聞いた。阿部柊希主将(3年)は「気が引き締まった。どのチームと当たっても、全力疾走を貫く自分たちの野球をするだけ」と意気込む。
チームは今年度、新型コロナによる2度の活動中断を乗り越え、6月から始動していた。同月中旬に初の対外試合を苫工と行った際、2桁得点を許し大敗。散発の攻めに静まりかえったベンチ。鬼海監督は前の秋にはあった光景を振り返り、「仲間のヒットをまるで自分が打ったように喜んでいた」として、再結束を促した。
すぐに3年生を中心にしたミーティングを重ね、南北海道代替大会優勝という新目標を打ち立てて再団結を図ったという。阿部主将は「徐々に秋のようなまとまりが出てきている」と手応えを口にする。
昨秋は室蘭支部予選ブロック決勝で駒大苫小牧を延長の末2―1で下し、道大会に挑戦した。今大会はシード校として臨むが、阿部主将は「自分たちはもちろんだけど、他チームも秋より強くなっているはず」と現在のチームの本気を代弁する。大会開催をかなえてくれた関係者、日々励ましてくれるむかわ町民、高校生活を支えてくれている父母らに思いを致し、「恩返しや感謝の気持ちをグラウンドで表現したい」と語った。