スギナ

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  • 2020年7月6日

  雑草が急成長する季節。悪天候などを口実に3週間も放置すると、大変なことになる。わが家の庭では今年、ノボロギクやスギナが強い勢力を誇っている。除草は一般的に根元より少し下を刈るのがよいとされるが地下茎の雑草は根を残すとすぐに再生するため、きめ細かな作業が欠かせない。特にスギに似た棒状の葉が特徴のスギナは農家に天敵扱いされるほど駆除が難しく、改めて最強雑草だと実感させられた。

   いたちごっこの除草だが、作業に集中している間は余計な事を考えずに済むからたまにならいい気分のリフレッシュになる。昔、「趣味は草むしり」と言う年配者がいたが今なら少し理解できる。機械に頼らない草むしりははかどらず、先日は夫婦2人がかりで半日作業に。除草量は40リットルのごみ袋五つ分になった。

   さて、東京都内では連日、新型コロナウイルスの感染者数が100人を突破。都道府県をまたぐ移動の再開が引き金になったとみられる。道内は小康状態だが人の行き来が多い土地柄、楽観はできない。世界全体で前日から増加した感染者は、21万人超(4日時点)という。雑草とコロナを重ね合わせるのは安易だろうが、拡大を抑えるのが困難という点では似ている。道内でも感染経路不明の患者が断続的に発生している。収束は可能でも、終息が難しい。だからこそ、油断せずにきちんと向き合わなければならない。(輝)

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