公益社団法人北海道アイヌ協会の副理事長に就任した千歳アイヌ協会会長の中村吉雄氏(71)が、このほど千歳市役所を訪れ、山口幸太郎市長に就任を報告した。中村氏は「大役に身が引き締まる思い。大川勝理事長を支えていきたい」と語った。
北海道アイヌ協会は全道50団体で組織。中村氏は2004年4月から同協会理事を務め、6月21日開かれた総会および理事会で副理事長に選任された。任期は2年。アイヌ文化発信会議議長を務める。
中村氏は「アイヌ新法を活用し、少数民族の権利獲得のため頑張りたい。千歳アイヌ協会が実施する行事を北海道のひな形にして、アイヌ民族に対する理解が深まるようにしていきたい」と述べた。現在儀式に使用する樹木は許可を得て採取しているが、「ミズキやシコロノキ、ハスカップ、薬草を自ら植栽し次世代につなげたい」と、イオル(生産・生活空間)構想の実現に意欲を見せた。