7 保育士 触れ合いから愛情伝える 子どもの成長に必要なこと「変えない」

  • コロナ禍の中で 密と向き合う, 特集
  • 2020年6月27日
子どもとの触れ合いを大切にする森田さん

 「保育現場は密集、密接をなくしては成り立たない職場」―。約100人の園児を受け入れている苫小牧市拓勇西町の認可保育園、拓勇おひさま保育園の遠藤明代園長(72)は力を込める。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、人と人との接触をできるだけ避ける社会に変容しようとしている今も、子どもと密着し、肌のぬくもりを通じて愛情を伝える。保育に求められている基本的姿勢は変わらず、同園も保育士と子どもの触れ合いはこれまで同様に行っている。

 17人が在籍する1歳児クラス。保育士の森田舞さん(26)の傍らには常に子どもの姿がある。「先生、これ読んで」。一人の子どもが森田さんに絵本を差し出すと、他の子どもたちも一斉に集まってくる。求めに応じようと森田さんが床に腰を下ろすや否や、数人の子どもたちが競い合うようにして膝の上に座る。子どもたちに囲まれた森田さんは、マスク越しでも聞き取りやすい、優しくも芯の通った声で読み聞かせを始める。

 コロナ禍で大きく変わったのは、保育士が全員マスク姿という点だ。子ども、特に言葉を習得する前の乳児は、表情から相手の思いを読み取っている。これまで保育士は必要な場合を除いてマスクの着用を避けてきたが、今では全員が着用している。顔の大半が覆い隠されるため、表情から感情を子どもに伝えることが難しい状況。遠藤園長も「このままでは子どもの感情表現の習得に影響が生じるのでは」と危機感を抱いている。

 対策として口元が透けて見える透明タイプのマスクを購入したほか、フェースシールドも園内で自作。近く試験的に使用する予定で、遠藤園長は「さまざまな策を試しながら、どのような姿が保育現場になじむのか考えたい」と話す。運動会や市外へのバス遠足などの園行事も、感染予防で形を変えながら継続する考えだ。「コロナを過度に恐れず、しかし必要な対策を取りながら、子どもの成長になくてはならない活動を守らなければ」。保育現場で変わるものと変えてはいけないものを見定める日々が続く。(姉歯百合子)

 (終わり)

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