白老町社会福祉協議会と町ボランティアセンターは18日、町総合保健福祉センターで、盲導犬に理解を深めるイベント「盲導犬について知ろう!」を開催した。町民32人が参加し、道盲導犬協会職員の北島航一さん(37)と町在住の盲導犬ユーザー、藤谷彰さん(52)の講話に聞き入った。同協会のPR盲導犬との歩行も体験した。
差別のないまちづくりに向けて、盲導犬や身体障害者補助犬法の正しい知識、ユーザーへの接し方などを身に付けてもらおうと初めて企画した。
北島さんは、盲導犬を取り巻く環境や法律について講話。犬は目の網膜の構造から色の識別が苦手と説き、「困っているユーザーを見掛けたら、信号の色を教えるなどして助けてあげて」と呼び掛けた。盲導犬は、ユーザーの目や足、つえの役割を果たしていることから「犬が向く方向が変われば道に迷う可能性もある。かわいいのは分かるが、触らないで」とも述べた。
藤谷さんは5年ほど前に視力を失い、盲導犬のウル(2歳、雌)と行動を共にしている。「つえを使って歩いていた頃より安心でき、歩行が早くなったので風を切る感覚を思い出し、感動した」と長所を語った。また「町民なので、町で見掛けたら温かく見守ってほしい」とも話した。
アイマスクを着けて盲導犬と歩く体験には5人が参加。障害物をすり抜け、椅子にたどり着くまでを体験した。陣屋町の井澤万恵(かずえ)さん(48)は「盲導犬に導いてもらった感じ。風を切る感覚というのが分かった」と笑顔。次女で白老小学校1年の碧月(みづき)さん(6)も「楽しかった」と満足そうだった。
参加者は子犬を家庭で預かるパピーウオーカー制度や盲導犬の犬種などについて次々に質問し、盲導犬に興味津々の様子だった。