東日本大震災後に発生した東京電力福島第1原発事故で立ち入り禁止となった区域にある牧場にとどまり、牛の世話を続ける酪農家の姿を描いた絵本「希望の牧場」(岩崎書店)の挿絵の原画展が17~27日、白老町大町3のまたたび文庫で開かれる。絵本画家吉田尚令さん(54)の原画や下書きなど約20点が並ぶ。
絵本は、立ち入り禁止区域内の牧場に取り残され、被ばくした牛たちを見守る酪農家の物語。作者の森絵都さん(56)は牧場を手伝いながら執筆したという。原画展は昨年、苫小牧市の東開文化交流サロンと市立中央図書館で開かれ、同館の働き掛けに店主の羽地夕夏さん(26)が応じた。絵本の販売も行う。
羽地さんは「昨年は能登半島地震もあった。災害とともに生きることとは、命とは―など考えさせられるテーマの多い絵本。この機会に原画もぜひ見てほしい」と呼び掛ける。
入場無料。正午~午後5時、火~木曜定休。