新しい年がスタートした。毎年のことだが、年末年始は中央競馬(JRA)、地方競馬(NAR)ともビッグレースが目白押しで、ファンにはたまらない時期。有馬記念、東京大賞典、金杯など大きなレースばかりではなく、一般レースで注目すべきレースもあり、話題にしたい馬もいる。昨年12月29日の高知競馬第1Rでデビュー勝ちしたリバイブローズ(牝3歳、打越勇児厩舎)を紹介したい。
リバイブローズは父ブラックタイド、母ティアップリバティという血統で、浦河町のヒダカフアームで生まれた。母ティアップリバティは競走時代の通算成績が22戦13勝。4歳秋にJRAから高知に転入し16戦12勝の成績を残した。数字を見れば分かる通り大半が高知での実績になる。牝馬ながら、牡馬を相手に高知県知事賞、大高坂賞、福永洋一記念の三つの重賞を勝っている。
高知競馬での2歳新馬戦は5、6月頃からスタートするが、リバイブローズは体の成長を待って育成を積まれ、競馬場への入厩が11月と遅くなり、能力検定試験(能検)を受けたのが同30日。1300メートルで行われた模擬レースで基準タイムをクリアしデビュー切符をつかんだ。待望のデビューは、暮れも押し迫った12月29日、第1R2歳一般戦。この時期になると2歳馬は大半がデビュー済みのため初出走馬による新馬戦は組まれず。出走経験のある馬6頭と初出走馬2頭の8頭立てで行われた。初出走というハンデもあり、リバイブローズは単勝オッズ19・0倍の6番人気と評価は低かったが、2着馬に1馬身半差をつけ快勝した。さすが、血統馬というべき走りだった。
高知競馬は近年、売り上げも好調で地方競馬の中でも元気がいい。昨年はプリフロオールインが地元の3歳3冠レースを制覇した。シンメデージーはデビューから6連勝し、ここまで重賞4勝を含む8勝を挙げ、JRAと地方各地から強豪が集まるダートグレード競走でも上位を争っている。そのシンメデージーがデビューしたのは一昨年12月28日の2歳新馬戦だった。リバイブローズを合わせ3頭は同じ打越厩舎の所属で、打越調教師は昨年、全国の地方競馬で最多の年間230勝を挙げている。高知の名牝の仔が、先輩2頭に続けるか、2025年の楽しみの一つになる。
(フリーライター・大滝貴由樹)