厚真町は25日、新たに建設を予定している役場庁舎と文化交流施設について、2025年3月に基本設計の見直し案を示し、同年4~6月に概算事業費を算出する方針を明らかにした。庁舎、交流施設とも延べ床面積や事業費を削減し、構造の変更や建物内の機能の見直しを検討する。基本設計の見直しに関する費用約5400万円は27日に開く町議会臨時会で提案する。
同日開かれた町議会新庁舎周辺等整備調査検討特別委員会(吉岡茂樹委員長)で報告した。
町によると、4月に新庁舎と文化交流施設の基本設計を示した後、外部有識者から事業費高騰について意見が寄せられ、見直しを検討してきた。13日の同委員会では、構造や事業スケジュールの変更、事業費を削減することなどを説明。新庁舎と文化交流施設の延べ床面積は、基本設計時の計約5921平方メートルから計約5600平方メートルにし、事業費を63億8900万円から57億5700万円にして町の財政支出を圧縮する。建物の構造も基本設計で示した木造(一部鉄骨造)から変更を検討するとした。
庁舎内では、議事堂や会議室などを想定。文化交流施設の詳細については、町民や有識者、町職員計15~20人で構成する運営検討会議(仮称)を25年1月以降に立ち上げ、教育委員会のスペース減、工房(木工)スペースの減や既存施設への機能移転などを検討する。
宮坂尚市朗町長は「基本設計の見直しをしないと住民の皆さんに100%理解していただくことは難しい。文化交流施設も将来にわたって機能や規模が十分かどうか、検討をしたい」と話した。